患者さんとのトラブルは避けたいですね

☆70代男性は要注意!

最近は年配の患者さんが多いため、70代前半程度では「まだ若い」とさえ思えてしまうほどです。

患者さんで最も難しいのが、この60代後半~70代前半の男性です。

それまで、職場ではほぼトップと言っていいレベルの地位にいたのに、定年後はなんの肩書きもない。自営業や商店の店主なら、地域の仕事や役員を引き受けて生き生きしてらっしゃるかたも多いようですが、会社員で、職場が自宅から遠い都心だったりすると、地域とのつながりもなく、時間を持て余す男性も多いようです。

先日大きなトラブルになったTさんは、68歳の男性。定年後も以前の会社の関連企業でお勤めされていたそうですが、今は無職です。

数年前、検査入院をした歳に「言葉遣いがなっていない」と若い看護師を叱りつけてちょっとしたトラブルになったこともあり、今回も気をつけてはいたのですが、トラブルは起きてしまいました。

今回Tさんに叱られたのは、看護師3年目のUちゃん。ちゃんづけで呼ばれるくらい、いつも明るくて元気、お年寄りにも人気の看護師です。

☆タメ語が許せない!

Uちゃんは、疲れていても患者さんには笑顔で接することのできる頑張り屋さん。私はかなり彼女のことは高く評価しています。

ほとんどの患者さんはUちゃんのことが好きで、「いつも明るいねえ!」と褒めています。

ところが、Tさんにとってはその明るさ、朗らかさ、フレンドリーな対応が気に触ってしまったようなのです。

今回も、入院しての検査になるため、Tさんは自分のベッドで荷物を片付けていたそうで、翌日行われる検査に対しての質問をしたかったようです。

そこにちょうど、他の患者さんにナースコールで呼ばれたUちゃんが来たため、Tさんは

「ちょっと、明日の検査のことで…」と質問したところ、Uちゃんはいつもの調子で「はいはあい!ちょっと待っててね~。Sさんの点滴終わったから、片付けちゃうね~」という返事をしたそうです。

Uちゃんの、この話し方は確かに看護師としてどうなのか、と言われれば私の指導が足りないと言われるかも知れませんが、笑顔でこんなふうに話すUちゃんのおかげで、病室は明るくなっていますし、「失礼だ」という患者さんなど普通はいないのです。

一流企業に勤めていたTさんにとっては、バカにされたように感じたようで、カッとなって事務所に怒鳴り込み、転院するから別の病院を今すぐ紹介しろ、という騒ぎになりました。

私は非番だったので、院長先生がかけつけて謝り、結局検査はうちの病院で受けることになったのですが…。

難しい患者さんに叱られて、落ち込んでいるUちゃんを、もちろん周りのみんな、患者さんも含めて励ましていましたよ。

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